The Story Behind Your Newly Acquired Watch vol.3 / ROLEX Lady’s 14KT YG Case & Bracelet 1967s
- 明 田鍋
- 9月22日
- 読了時間: 3分

今週末にも開催予定の「Antique Watch Exhibition」。今回は、今年の春の「Antique Watch Exhibition」にて、お客様が一目惚れした時計をご紹介致します。
このお話の主人公は、アートや家具が大好きな女性のお客様。いつもご夫婦でご来店してくださり、お二人とも柔らかで朗らかな雰囲気で、お店の中ではいつも楽しいお話で盛り上がる。
そんな彼女が心を奪われてしまったのは、「ROLEX Lady’s 14KT YG Case & Bracelet 1967s 手巻き Cal.1401」。
これぞ一目惚れ。ご予算もあったとは思いますが、他の時計には目もくれず試しに巻いたが最後。ご主人とお揃いで購入予定だった椅子を諦め、あっという間に決断されていました笑。

ふとした瞬間に、時を纏うという感覚が訪れることがあります。
それは単なる「時計を身につける」という行為ではなく、その小さな機械に宿る時代の空気や、誰かの記憶をそっと引き継ぐような感覚。
彼女が手にした1967年製のROLEX Lady’s。
14金のイエローゴールドで構成されたケースとブレスレットは、光を受けて柔らかく反射しながら、どこか控えめな気品を漂わせています。
Cal.1401の手巻きムーブメントは、現代の喧騒から少し距離を置いたような、静かな時間の流れを感じさせてくれます。
小さな矩形に宿る、1960年代の美意識
この時代のレディースウォッチには、「ジュエリーとしての時計」という思想が色濃く反映されています。
実用性よりも、装いの一部としての存在感。
それは、女性が社会の中で新たな役割を獲得し始めた時代背景とも重なります。
1960年代後半、欧米では女性の社会進出が加速し、ファッションもまた「自分らしさ」を表現する手段として進化していきました。
そんな中で生まれたこのROLEXは、華美すぎず、しかし確かな存在感を持つドレスウォッチとして、“静かな自信”を纏う女性たちの手元を飾っていたのかもしれません。
手巻きという所作
Cal.1401のムーブメントは、手巻き式。
毎朝、リューズを巻くという所作の中に、自分の時間を自分で動かすという感覚が宿ります。それは、スマートウォッチにはない “時間との対話”のようなもの。
この時計を巻くたびに、1967年という年に思いを馳せる。
スイスの工房で、職人の手によって一つひとつ組み上げられたこの機械が、半世紀以上の時を経て、今、私の手元にあるということ。

余白のある美しさ
このROLEXには、語りすぎない美しさがあります。
小ぶりなフェイス、繊細なメッシュブレス、そして、どこか儚げな佇まい。
それは、着る人のスタイルや空気感によって、まったく違う表情を見せてくれる。
だからこそ、ヴィンテージウォッチは面白い。
“完成された美”ではなく、“余白のある美”が、日々の装いに静かに寄り添ってくれるのです。
次回は、また違った雰囲気のアンティーク時計をご紹介してみようと思います。
それぞれの時計が持つ“物語”を、少しずつ紐解いていくような感覚で。
それではまた、静かな時間の中で。
最後まで読んで下さりありがとうございます。
アンティーク時計の世界には、現代のブランドでは表現できないバリエーションと品格があります。
気になる方は、ぜひ下記のイベント期間中に見に来て下さい。
きっと、素敵な出会いが待っていると思いますよ。
皆様のご来店を、心よりお待ちしています。
イベント詳細情報
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「Antique Watch Exhibition」
◼︎Date
9.26(金) 15:00 - 20:00
9.27 (土) 13:00 - 20:00
9.28 (日) 13:00 - 20:00
9.29 (月) 13:00 - 16:00
◼︎Location
HANGER PARK 店内
◼︎Contact
menu → contact より
もしくは、Instagram DM より
※ 金額に関しては、お問い合わせ頂いてもお答えしかねます。ご了承ください。
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