The Story Behind Your Newly Acquired Watch vol.5 / Hamilton "Sentinel" 1939s 10KT YGF Case 手巻き Cal.987S
- 明 田鍋
- 9月27日
- 読了時間: 3分

この連載では、アンティークウォッチと、それを選ばれた方の物語を綴っています。
vol.5でご紹介するのは、1939年製のHamilton “Sentinel”。
そしてこの時計を手にされたのは、確かな審美眼を持つ、上品で洗練された女性のお客様。
“忘れられなかった一本”
初めてこの時計をご覧になったとき、少しだけ悩まれていたご様子。
けれど翌朝、オープン前の店先に静かに佇まれていた姿から、この時計が心に残っていたことが、何よりも伝わってきました。
ヴィンテージも現代のものも、“自分に似合うもの”を確実に選び取る方。
その感覚は、流行ではなく“軸”に根ざしたもの。
だからこそ、この1939年製のHamilton “Sentinel”が、その方の手元に収まったことに、深い納得感がありました。
1939年製 Hamilton “Sentinel” / Cal.987S

このモデルは、アメリカン・クラシックの美意識が凝縮された一本。
10金のイエローゴールドフィルドケースは、柔らかな丸みを帯びた造形で、風防の膨らみと相まって、手元に優しい立体感を添えてくれます。
ダイヤルは白地にローマンインデックス。
針の繊細なラインと相まって、クラシックでありながら詩的な余韻を残す顔立ちです。
同時代のElginやWalthamなどと比べても、Hamiltonはより“装飾を抑えた美”を追求していた印象。
その控えめな造形が、現代の装いにも自然に馴染む理由かもしれません。
搭載されているCal.987Sは、当時のHamiltonが誇る手巻きムーブメント。
精度と耐久性に優れ、今なお多くの時計愛好家から支持されている機構です。
“自分らしく仕上げる”楽しみ
この時計を手にされた後、お客様はご自身でネイビーカラーのレザーストラップに付け替えられました。
その選択がまた絶妙で、クラシックな雰囲気にモダンなニュアンスが加わり、まるで時計が新しい表情を見せてくれたようでした。
アンティークウォッチの魅力は、“完成された美”をそのまま受け取るのではなく、“自分の感性で仕上げていく”余白があること。
この一本も、まさにその楽しみ方を体現しているように感じます。

これから始まる時間
1939年に生まれたこのHamilton “Sentinel”は、長い時を経て、今また新しい持ち主のもとへ。
その手元で、これからどんな時間を刻んでいくのか。
それは、時計自身もまだ知らない物語。
“似合う”という感覚は、過去と現在、そして未来を自然につなぐもの。
この時計が、そんな時間の架け橋になることを願っています。
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イベント詳細情報
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◼︎Date
9.26(金) 15:00 - 20:00
9.27 (土) 13:00 - 20:00
9.28 (日) 13:00 - 20:00
9.29 (月) 13:00 - 16:00
◼︎Location
HANGER PARK 店内
◼︎Contact
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