The Story Behind Your Newly Acquired Watch vol.4 / OMEGA 1969s “Television Type” Automatic Cal.565
- 明 田鍋
- 9月23日
- 読了時間: 3分

この連載では、アンティークウォッチを手にされたお客様と、その時計にまつわる背景を綴っています。
vol.4でご紹介するのは、1969年製のOMEGA。
そしてこの時計を選ばれたのは、これまでにも数々のアンティークウォッチを手にされてきた、ある紳士のお客様。
“時間”を纏うことに、慣れている方
この方とのお付き合いは、前職時代から。
クラシックなスーツスタイルから、最新のモードまで、どんな装いにも自然に馴染ませるセンスをお持ちの方です。
時計もまた、ただのアクセサリーではなく、“その日の空気感”を纏うためのツールとして、
日々のスタイリングに取り入れていらっしゃるのが印象的でした。
今回の一本も、まさにそんな“空気感”を纏うにふさわしい時計。
ご来店時、すでにいくつかの候補をお持ちでしたが、手に取った瞬間の表情で、こちらに決まったことがすぐに分かりました。

1969年製 OMEGA / Cal.565 / “Television Type”
このモデルは、OMEGAの中でも完成度の高い自動巻きムーブメント「Cal.565」を搭載した一本。スチール製のケースとブレスレットは、無駄のない直線と面構成で、どこか建築的な美しさを感じさせます。
そして、この時計の最大の特徴は、ケースの形状。
通称「テレビジョンタイプ」と呼ばれるこのデザインは、1960年代後半に流行した、テレビ画面のような角丸スクエアケースを指します。
当時の家庭に普及し始めたテレビの形状から着想を得たもので、“未来的でモダン”な印象を与えることを目的としていました。
丸型が主流だった腕時計の世界において、このテレビジョンタイプは、時代の変化を象徴するデザインでもありました。
OMEGAはその中でも、実用性と美しさを両立させたモデルを数多く生み出しており、この一本もまた、そんな挑戦の成果のひとつです。

“静かな主張”を添える一本
この時計の魅力は、派手さではありません。
むしろ、控えめな佇まいの中にある“芯の強さ”。
それは、着る人のスタイルに寄り添いながら、確かな存在感を放つという、アンティークウォッチならではの美学。
この方のように、装いに“余白”を持たせることができる方だからこそ、この時計の魅力が最大限に引き出されるのだと思います。
時計を選ぶということ
時計を選ぶという行為は、“今の自分”を映す鏡を選ぶことに似ています。
そして、アンティークウォッチは、“過去の誰か”の時間を引き継ぎながら、“これからの自分”の時間を刻んでいくもの。
このOMEGAもまた、静かに、しかし確かに、新しい物語を歩み始めています。
「Antique Watch Exhibition」 開催のお知らせ
今週末も、恒例の「Antique Watch Exhibition」を開催いたします。
現代のブランドでは表現しきれない、バリエーションと品格。
気になる方は、ぜひ期間中に見にいらしてください。
きっと、素敵な出会いが待っていると思います。
皆様のご来店を、心よりお待ちしております。
イベント詳細情報
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「Antique Watch Exhibition」
◼︎Date
9.26(金) 15:00 - 20:00
9.27 (土) 13:00 - 20:00
9.28 (日) 13:00 - 20:00
9.29 (月) 13:00 - 16:00
◼︎Location
HANGER PARK 店内
◼︎Contact
menu → contact より
もしくは、Instagram DM より
※ 金額に関しては、お問い合わせ頂いてもお答えしかねます。ご了承ください。
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